せんてんせいしんぞうきけい

胎児期に心臓が正常に発達しないことで生じる先天的な異常です。比較的珍しい病気ですが、命に関わる病気なので注意が必要です。

心臓の病気イメージ02

先天性心臓奇形のタイプ

心室中隔欠損症(しんしつちゅうかくけっそんしょう)

心臓の部屋(心室)を分ける壁に穴が開いている状態で、血液が混ざり合い心臓に負担がかかります。

動脈管開存症(どうみゃくかんかいぞんしょう)

生まれる前に使われている血管(動脈管)が閉じずに残ってしまい血液が異常に流れます。

心房中隔欠損症(しんぼうちゅうかくけっそんしょう)

心臓の上の部屋(心房)を分ける壁に穴が開いている状態です。

大血管転位(だいけっかんてんい)

大事な血管の位置が間違っており、全身に酸素を含んだ血液が行きにくくなる病気です。

症状

心臓の異常があると体にいろいろな問題が起こります。以下のような症状が見られることがあります

・息が荒い(浅くて速い呼吸をする)
・疲れやすい(すぐにぐったりしてしまう)
・食べない(食欲がなくなる)
・体重が増えない(成長が遅れる)
・唇や耳が青っぽくなる(酸素が足りない)
・むくみが出る(体液がたまる)

診断

心臓に問題があるかを調べるには専門的な診察が必要です

・聴診(獣医師が心音を聞いて異常がないか確認します)
・レントゲン(心臓の形や大きさをチェックします)
・心エコー検査(超音波で心臓の動きや血液の流れを詳しく見ます)

治療

薬を使った治療

症状が軽い場合は、以下のような薬で管理します
・利尿剤(心臓にかかる負担を軽くします)
・強心薬(心臓の動きをサポートします)
・酸素療法(呼吸が楽になるように酸素を補います)

手術

重度の場合、外科的な治療が必要な場合があります。
ただし、うさぎの外科手術はリスクが高く専門の獣医師による慎重な判断が求められます。

診断後のケア

繁殖管理(遺伝的要因がある場合、同じ遺伝を持つ個体の繁殖を避けることが重要です)
健康診断(定期的に病院でチェックを受けることで早期発見が可能になります)
ストレスを減らす(静かで穏やかな環境を整え心臓への負担を軽くします)

ふうた

ふうた

心臓奇形があるうさぎさんでも早期に診断し適切にケアすれば、日常生活を問題なく送れる場合があります。獣医師と相談しながらうさぎさんが安心して過ごせるようサポートしましょう。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。