ちょうどくそけっしょう

腸内で病原性細菌(特にクロストリジウム属細菌など)が異常繁殖することによって起こる深刻な消化器疾患です。この状態は腸内で作られる毒素が血液中に吸収され、全身に悪影響を及ぼすことから「腸毒素血症」と呼ばれています。

消化器の病気02

原因

腸内環境の乱れ

普段は腸の中の良い細菌と悪い細菌のバランスが取れていますが、ストレスや食事の問題でバランスが崩れると悪い細菌が増えます。

食事の問題

繊維が少なく、炭水化物や糖分が多い食事をしているとうさぎの腸内環境が悪化しやすくなります。

栄抗生物質の使用

必要以上に抗生物質を使うと、腸内の良い細菌まで減ってしまい悪い細菌が増えやすくなります。

ストレス

環境の変化、病気、気温変化などが影響します。

症状

・ご飯を食べなくなる
・元気がなく、じっとしている
・下痢や水っぽい便が出る
・お腹が張っている感じがする(ガスの蓄積)
・体温が上がったり下がったりする
※重症になると、呼吸が乱れたりショック状態になることもあります

診断

糞便検査

クロストリジウム菌の増殖や毒素の検出。

血液検査

毒素が血中に入っているかの確認。

腹部X線検査

腸内ガスの蓄積状況を確認。

治療

食事管理

牧草中心の繊維質の多い食事を再開し、炭水化物を制限。

プロバイオティクスの投与

腸内細菌バランスを回復。

抗毒素治療

毒素の中和薬。

点滴療法

脱水やショック症状への対応

抗生物質の使用

病原性細菌を抑えるために使うことがありますが、獣医師の判断で慎重に使用する必要があります。

予防

食事管理

・主食として繊維質の豊富な牧草を十分に与える。
・炭水化物や糖分の多いおやつを避ける

環境ストレスの軽減

・静かで清潔な環境を保つ。
・急激な環境の変化を避ける。

定期健康チェック

定期的にうさぎ専門の獣医に診てもらい、健康状態をチェックする。

ふうた

ふうた

腸毒素血症は進行が速いため、早期発見・早期治療が大切です。もし、腸毒素血症が疑われる症状がある場合は、速やかに動物病院を受診してください。自身の判断で獣医師の指示なく抗生物質を使用しないよう気をつけましょう。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。