コクシジウム症
こくしじうむしょう コクシジウム症 腸や肝臓……
けいきゅうしょう
毛球症
自分の毛をグルーミング(毛づくろい)する際に飲み込んだ毛が、消化管内にたまることで発生する病気です。毛の塊が胃や腸で詰まり、食べ物の移動を妨げるので非常に危険です。
・換毛期(春や秋)には抜け毛が増えるため、特に注意が必要です。
・ストレスや退屈による過剰な毛づくろいも原因になります。
・うさぎの腸は高繊維質の食事(牧草)を必要とします。
繊維不足は腸の動きを鈍くし、毛球の排出を妨げます。
・飲水量が少ないと消化物が硬くなり、毛球が腸に詰まりやすくなります。
・活動量が少ないウサギは腸の動きが低下しやすいです。
・ペレット、野菜、水を摂取しなくなる。
・便が小さい、または完全に排便しなくなる。
・毛が混ざった便が見られる場合もある。
・動きが少なくなり、隅でじっとしている。
・背中を丸めたり、腹部を触られるのを嫌がる。
・飲水量が減少し、皮膚の弾力が低下する
・長期間の食欲不振により痩せる。
獣医師が以下のようなことを確認します。
この段階で毛球症の可能性を探ります。
・お腹を触って、腸や胃の張り・痛みの有無を確認します。
・うんちの有無、体重減少、脱水の兆候もチェックします。
毛の塊はX線で直接写りませんが、以下のような間接的なサインが見つかることがあります。
・胃が異常に大きくなっている
・ガスが腸に溜まっている
・食べ物が動いていない
・エコーで胃や腸の中の状態を観察します。
毛の塊(trichobezoar)の存在が確認できることもあります。
・他の病気(肝臓・腎臓の異常や感染症など)が原因でないか確認します。毛球症によって体にどれほどの負担がかかっているかもチェックします。
・毛が混ざった便が出ていないか
・便の量・形状・におい など
実際に毛が多く含まれている便が見つかることで、毛球症の可能性が高まります。
1. 消化管の動きを助ける薬(消化管運動促進薬)
・腸の動きを活発にして、毛の塊を排出しやすくします。
例:メトクロプラミド、プリンペランなど
2. 消化を助ける酵素剤・消化補助薬
・毛の分解や便の排出をサポートします。
3. 食欲増進剤
食欲が落ちている子には、少しでも食べさせるために使うことがあります。
・皮下点滴や経口水分補給で、体内の水分量を保ち、便を柔らかくして排出しやすくします。
・脱水を防ぐことで、腸の動きも改善されます。
・高繊維の牧草(チモシーなど)を与え、自然な排出を助けます。
・食欲がない場合は、強制給餌(シリンジで栄養補助食を与える)を行うこともあります。
・特別なフード(毛球対策用ペレット)を使う場合もあります。
・パパイン酵素やマルチトリートメントペーストなどを使うことで、毛の排出を助けることがあります。
※市販のものを自己判断で使うのは危険なので、必ず獣医の指示に従ってください。
・胃や腸が完全に詰まっている場合や、他の治療で改善しないときは外科手術で毛の塊を取り除く必要があります。
※手術はリスクがあるため、できるだけ早期治療で回避することが望ましいです
・毎日たくさんの牧草を食べさせましょう。特に繊維質が多い「チモシー」がおすすめ。
・換毛期には毎日ブラシをかけて抜け毛を減らします。
・新鮮なお水をいつでも飲めるように。水分の多い野菜をあげるのも良いです。
・ケージの外で動ける時間を増やして運動不足を防ぎましょう。
定期検診で獣医師による早期発見を目指す。
毛球症は、毎日のケアや予防で防げる病気です。万が一放っておくと胃腸うっ滞(GI stasis)になり、命にかかわることがあります。「最近元気がないな」「うんちが少ないな」と思ったら、早めに動物病院で診てもらいましょう。特に換毛期(春や秋)には注意が必要です。