うったい

うさぎの消化器は常に動いていることが大切です。食べ物を消化するためには、胃腸がスムーズに動き続ける必要がありますが、何らかの原因でその動きが鈍くなる、または止まるのが「鬱滞」です。早めに対処しないと命に関わることもある危険な病気です。

消化器の病気02

原因

食生活の問題

・繊維質(牧草)が不足し、消化器の動きが悪くなる。
・高糖分や高炭水化物の食品(ペレットや果物)の過剰摂取。

ストレス

環境の変化、大きな音、ペットや人間との不安な関係が原因になる。

脱水

水分摂取が不足している。

運動不足

動かない生活が腸の働きを低下させる。

毛球症(ヘアボール)

毛づくろいで飲み込んだ毛が腸内で詰まる。

他の病気の影響

歯の問題や感染症などの他の疾患が引き金になる場合もある。

症状

食欲減退または喪失

食べ物や水を摂取しなくなる。

排便の減少または停止

便の量が減る、小さくなる、形状が変わる、あるいはまったく出なくなる。

腹部の膨張

お腹が張ったように見える。

活動性の低下

動きが鈍くなり、ぐったりする。

歯ぎしり

痛みを感じている場合、歯を鳴らすことがある。

体温低下

体温が通常の範囲(38~40℃)より下がる場合もある。

治療

薬物治療

・消化器の動きを助ける薬(プロキネティクス)や鎮痛剤。
・必要に応じて抗生物質や胃酸抑制薬も処方されることがあります。

水分補給

輸液(点滴)やシリンジを使っての水分補給。

強制給餌

消化器の働きを回復させるため、特別な流動食を与える場合があります。

マッサージ

腹部を優しくマッサージしてガスの排出を促進することもあります。

手術(稀なケース)

毛球や異物が詰まっている場合、外科的手術が必要になることがあります。

予防

適切な食事

・常に新鮮な牧草(チモシーなど)を与え、ペレットやおやつは適量に抑える。
・水分を十分に与える(自動給水器よりも皿の方が好むうさぎもいる)。

環境の整備

ストレスを減らすために、静かで安心できる環境を整える。

運動

ケージから出して十分な運動時間を確保する。

毛づくろいのケア

換毛期にはブラッシングをこまめに行い、毛球症を防ぐ。

定期的な健康チェック

排泄物の量や形状、食欲、体重を日々観察する。

ふうた

ふうた

鬱滞は早期発見・早期治療が非常に重要です。放置すると「胃拡張」や「腸閉塞」に進行し、命の危険に関わる場合があります。家庭での応急処置は限界があるため、症状が確認されたら直ちに獣医へ相談してください。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。