ないじえん

耳の奥にある内耳に炎症が起こる病気で、バランス感覚や聴覚に影響を与える可能性があります。適切な診断と治療が必要な深刻な病状になることもありますので、飼い主として早期発見と対策が重要です。

耳の病気イメージ03

原因

細菌感染

主にパスツレラ菌やスタフィロコッカス菌が原因であることが多いです。
外耳炎や中耳炎が悪化して内耳に感染が広がる場合もあります。

寄生虫

耳ダニなどの寄生虫が外耳炎を引き起こし、それが進行して内耳炎になることがあります。

外傷

耳を傷つけることで感染が発生することがあります。

免疫力低下

免疫力が低下していると、細菌感染のリスクが高まります。

症状

首を傾ける(斜頸)

バランス感覚が崩れるため、首を傾けた姿勢になる。

ぐるぐる回る(旋回運動)

体が一方向に回ることがある。

平衡感覚の喪失

不安定に歩いたり、転倒する。

食欲不振

不快感やストレスによる。

耳垢や分泌物

耳からの異常な分泌物が見られる場合があります。

眼振(がんしん)

目が一定方向に揺れるように動く。

診断方法

視覚的検査

耳や目の外観を確認します。

耳鏡検査

耳の中を詳しく観察します。

培養検査

耳垢や分泌物を採取し、感染菌を特定します。

レントゲン・CTスキャン

骨や内耳の状態を確認します。

血液検査

全身状態や免疫力を評価します。

治療

抗生物質の投与

細菌感染が原因の場合は、獣医師が処方する適切な抗生物質を使用します。
治療期間が長期にわたる場合があります(数週間〜数ヶ月)。

消炎剤・鎮痛剤

炎症を抑えるために処方されることがあります。

点耳薬

外耳炎が併発している場合、抗菌作用のある点耳薬が使用されることがあります。

外科的治療

重症の場合、膿瘍や感染部を除去する手術が必要になることもあります。

寄生虫の駆除

耳ダニなどの寄生虫が原因の場合、駆虫薬を使用します。

栄養管理

食欲が低下している場合は、強制給餌などで栄養補給を行います。

予防

定期的な健康チェック

獣医師による定期健診で早期発見を目指す。

耳の健康チェック

定期的に耳の中を観察し、異常がないか確認します。

耳掃除

耳垢がたまらないよう、適切なケアを行う(獣医師に相談して行う)。

清潔な環境維持

うさぎの住環境を清潔に保ち、感染リスクを減らす。

免疫力の向上

バランスの取れた食事で健康を維持し、免疫力を高める。

寄生虫対策

定期的な駆虫を行う。

ふうた

ふうた

内耳炎は放置すると脳炎や重度の中枢神経障害に進行する可能性があります。
症状が軽い場合でも、獣医師にすぐ相談してください。
早期診断と治療が回復へのカギです。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。