じんふぜん

腎臓が正常に働かなくなる病気で、放置すると命に関わることがあります。腎臓は体の中で老廃物を処理し、体内の水分やミネラルバランスを保つ重要な臓器です。その機能が失われると様々な健康問題が引き起こされます。

泌尿器の病気イメージ02

腎不全の種類

急性腎不全

短期間で腎臓が急激に悪くなる状態です。原因を取り除けば回復することもあります。脱水、感染症、毒性のある物質の摂取などが主な原因です。

慢性腎不全

腎臓が徐々に機能を失う進行性の病気で、老齢のうさぎによく見られます。時間をかけて悪化し、一度発症すると完治が難しくなります。食事の偏りや長期的な腎臓への負担が影響します。

原因

急性腎不全

・脱水症
・感染症(パスツレラ菌など)
・毒性物質の摂取(例:有毒植物、誤って薬剤を摂取)
・血流障害(外傷や手術中の血圧低下)

慢性腎不全

・老化(高齢のうさぎに多い)
・食事の不均衡(カルシウムやリンの過剰摂取)
・慢性炎症や感染

症状

初期症状

・食欲不振
・活動性の低下
・排尿の変化(頻度の増加や減少)
・体重減少

進行した場合

・脱水(目が落ちくぼむ、皮膚の弾力低下)
・下痢または便秘
・口臭(アンモニア臭)
・筋肉の震えやけいれん
・昏睡状態(重症の場合)

診断

血液検査

・尿素窒素 (BUN) やクレアチニン値の上昇
・電解質異常(カリウム、ナトリウムの異常)

尿検査

・尿比重の低下(濃縮能力の低下を示す)
・タンパク尿、血尿の有無

画像診断

超音波やX線で腎臓の形状・大きさの異常を確認

治療

急性腎不全の場合

・点滴で体内の水分を補う
・感染症が原因なら抗生物質を投与
・毒性物質の摂取が原因ならそれを体から排出

慢性腎不全の場合

・腎臓に優しい特別な食事を与える
・薬で腎臓の負担を軽くする
・定期的に皮下輸液(体に水分を補給する方法)を行う

予防

バランスの取れた食事

カルシウムやリンが多すぎない適切なペレットや野菜を与える。

たっぷりの水を用意する

水飲み場を清潔に保ち、いつでも飲めるようにしましょう。

水分をしっかり摂らせる

いつも新鮮な水を用意する。

定期的な健康診断

年に1~2回、血液や尿の検査を行う。
特に高齢のうさぎでは血液検査や尿検査を定期的に行う。
(管理人は3ヶ月に1度の定期検診をおすすめしています)

清潔な環境を維持

感染症を防ぐため、ケージやトイレを清潔に保つ。

ふうた

ふうた

腎不全は早期発見と治療が鍵です。腎不全の疑いがある場合は、すぐにエキゾチックアニマルを診ることができる獣医師に相談してください。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。