ふせいこうごう

不正咬合とは、うさぎの歯の噛み合わせが悪くなる状態を指します。うさぎの歯は一生伸び続ける特性があり、通常は咀嚼によって自然に適切な長さが保たれます。しかし、何らかの原因で歯が正しく削れなくなると、過剰に伸びたり歯の位置がずれたりして問題が生じます。この状態を放置すると、痛みや栄養不足に繋がる可能性があります。

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原因

遺伝性の問題

生まれつき顎や歯の形が正常でない場合、不正咬合が起こりやすいです。

食事の偏り

牧草などの硬くて繊維質の多い食べ物が不足すると、歯がうまく削れません。

外傷

顎のケガや歯が折れることが原因で噛み合わせが乱れることがあります。

加齢による変化

年を取ると歯や顎の構造に変化が生じ、噛み合わせに影響を与えることがあります。

症状

食べるのを嫌がる:歯の痛みや違和感で食事が難しくなります。
よだれが多くなる:口の中で違和感があり、口周りが濡れてくることがあります。
体重の減少:食事量が減ることで痩せていくことがよく見られます。
歯や口元の異常:歯が曲がっていたり、口の周辺が腫れることがあります。
排泄物の変化:食事が減ると便の量や形状が変わります。

治療

歯の調整

獣医師が専用の器具で過剰に伸びた歯を削ります。場合によっては麻酔を使用します。

食生活の見直し

主食として繊維質が豊富な牧草(特にチモシー)を与えることで、自然な歯の摩耗を促します。

抗炎症薬や抗生物質

炎症や感染が確認された場合には、これらの薬で治療を行います。

歯の抜歯手術

重度の場合、問題のある歯を抜く治療が必要になることがあります。

予防

バランスの取れた食事

硬めの牧草を中心に与え、ペレットや野菜は補助的な量にとどめます。

定期的な健康チェック

定期的に動物病院で歯や顎の状態を確認してもらいましょう。

かじるおもちゃの活用

木製のかじり棒などを提供し、歯を自然に削る習慣を作ることも効果的です。

不正咬合を放置すると?

不正咬合をそのままにしておくと、うさぎは十分な栄養を摂取できなくなり、深刻な体調不良に繋がることがあります。歯が伸びすぎて舌や頬を傷つけたり、感染症を引き起こして膿瘍ができることもあります。最悪の場合、命に関わる状態になるため、早期発見と治療がとても重要です。

ふうた

ふうた

日頃からうさぎの食事や行動をよく観察し、少しでも異変を感じたら早めに獣医師に相談することを心がけてください。健康的な食事と定期的なケアが、うさぎの快適な生活を支える鍵です。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。