（鼻性呼吸）

スナッフル

うさぎに比較的よく見られる呼吸器系の病気で、鼻炎や鼻性呼吸、くしゃみなどの症状を伴います。

原因

細菌感染

パスツレラ属細菌（Pasteurella multocida）が最も一般的な原因菌です。
ボルデテラ属細菌（Bordetella bronchiseptica）・ストレプトコッカス属細菌やモラクセラ属細菌が関与する場合もあります。
これらの細菌は環境中に存在することがあり、うさぎがストレスや免疫力低下により感染しやすくなります。また、不適切なケージ環境や湿度、他の病気が原因で発症リスクが高まります。

症状

初期段階では軽度でも進行すると深刻になることがあります。
・頻繁にくしゃみをすることが典型的な症状です。
・白色や黄色っぽい粘液を伴う鼻水がでるようになる。
・鼻が詰まり、ブーブーという音がする。
・目ヤニが増えたり、涙が出やすくなる。
・重症化すると呼吸が荒くなり、胸を大きく上下させるようになる。（呼吸困難）
・感染が進行すると食欲が低下し全体的に元気がなくなる。
※放置すると、気管支炎や肺炎などの深刻な病気に進行する可能性があります。

診断

身体検査

鼻水や目ヤニ、呼吸音などの症状を確認します。

培養検査

鼻の分泌物を採取し、原因菌を特定します。

画像診断

重症の場合、レントゲン撮影で肺や副鼻腔の状態を確認します。

血液検査

感染症の進行度やうさぎの全身状態を確認します。

治療

スナッフルの治療は原因菌を排除し、症状を緩和することを目的とします。

抗生物質の投与

獣医師が選択した適切な抗生物質を使用します（例：エンロフロキサシン、ドキシサイクリンなど）。

吸入療法

加湿器や蒸気を使って呼吸を楽にします。

環境改善

ケージの清掃、適切な湿度や温度管理、埃を減らすことが重要です。

栄養補給

栄養バランスを整え、免疫力を高めるための適切な食事を与えます。

予防

清潔な環境を維持

ケージ内をこまめに掃除し、湿度を適切に保つ。

ストレスを避ける

うさぎが安心して過ごせる生活環境を作る。

定期的な健康チェック

早期発見のため、獣医師による定期健診を受ける。

免疫力向上

バランスの取れた食事を与え、適度な運動をさせる。

感染予防

新しいうさぎを迎えるときは慎重に、感染を防ぐため事前に健康チェックを行いましょう。