ひかのうよう

うさぎにできる「皮下膿瘍(ひかのうよう)」は、皮膚の下に膿(ばい菌が集まったもの)がたまる病気です。膿瘍は、しこりのように硬くなることが多く、うさぎの体のどこにでもできる可能性があります。他の動物に比べて、うさぎの膿瘍は特に硬い性質があり、治療が難しいこともあります。

皮膚の病気イメージ01

原因

ばい菌が傷口から入る

小さな傷やかすり傷から細菌が入ることで膿瘍ができます。
特に「パスツレラ菌」や「黄色ブドウ球菌」という細菌が原因になることが多いです。

歯のトラブル

歯の噛み合わせが悪い「不正咬合(ふせいこうごう)」や歯根(しこん)が感染すると、顔や顎(あご)に膿瘍ができやすくなります。

外傷(けが)

他のうさぎに噛まれたり、ケージで体をぶつけたりすると、そこから感染することがあります。

免疫力が下がる

ストレスや栄養不足で免疫が落ちると感染しやすくなります。

症状

しこりができる

皮膚の下に硬い塊が触れるようになります。痛がる場合もありますが、痛みを感じないことも。

元気がなくなる

感染が進むと、食欲が落ちたり、動きが鈍くなったりします。

腫れたり赤くなる

場所によっては、患部が腫れて熱を持つことがあります。

顔が腫れる

歯のトラブルが原因の場合、顎や顔に膿瘍が現れることがよくあります。

治療

膿瘍を取り除く手術

うさぎの膿瘍は硬いため、膿をきれいに取り除くだけでなく、膿瘍全体を手術で除去することが必要です。

膿を出して洗浄

傷口を開けて膿を出し、消毒液できれいに洗います。

抗生物質を使う

細菌に効く薬(抗生物質)を飲ませます。うさぎ専用の薬を使う必要があるため、獣医師に相談します。

歯の治療

歯の問題が原因の場合は、歯を削ったり抜いたりする処置が必要です。

うさぎの体力を回復させる

栄養のあるごはんを与え、ストレスの少ない環境で免疫力を高めます。

予防

傷に注意する

小さな傷でも早めに消毒して、感染を防ぎましょう。

歯の健康を守る

定期的に歯をチェックし、噛み合わせが悪い場合は獣医さんに相談してください。

ストレスを減らす

静かで安心できる環境を作ってあげましょう。

清潔を保つ

ケージやトイレを清潔にすることで、ばい菌の繁殖を防ぎます。

ふうた

ふうた

皮下膿瘍は、放置すると命に関わることもある病気です。しこりや腫れを見つけたら早めに動物病院に連れて行きましょう。早期発見と治療が何より大切です。

この記事を書いた人 Wrote this article

ふうたの飼い主

ふうたの飼い主 男性

20年近くにわたりうさぎさんと共に生活をしました。 現在は、縁あって保護した元野良ねこ(つむぎ・よもぎ・ソラ・テト・ミルク)と生活中。2025年3月に保護したミルクは身ごもっており、2週間後に6匹の赤ちゃんを出産。現在、11匹の猫屋敷と化していますが、いつかまたうさぎさんと暮らせることを夢見つつ、今はうさぎの飼い主さんたちの力になれればと当サイトを立ち上げ活動中です。